December 2018
Emerging Leaders in Lactation Scholarship(将来のラクテーション・リーダー奨学金): 
インドネシア、メダン市で母乳育児のケアをさらに
利用しやすく
Emerging Leaders in Lactation(将来のラクテーション・リーダー:ELL)奨学金は、IBCLC志願者と将来のリーダーのコミュニティの中で多様性、公平性、インクルージョンを育むという精神のもと、2017年に新たな奨学金プログラムとして設立されました。リーダーとなる可能性を示すIBCLC志願者で、専門分野とそのリーダーシップにおいて歴史的に過小評価されているグループに属しており、かつ奨学金なしにIBCLC資格を取得できない可能性がある方を対象に、ELL奨学金を通じて資格取得の機会が提供されます。
 
ELL奨学生の第1期生はIBCLC資格を取得しており、すでに地域社会に変化をもたらしています。イングリッド・シアハーンさん(MD、MPH、IBCLC)は、将来のラクテーション・リーダー奨学金第1期コホートの一員としてIBCLC資格を取得し、インドネシアのメダン市で働いています。彼女は第一子の母乳育児で困難に直面した際、必要なサポートを受けるために他の州まで出向かなければなりませんでした。現在彼女は、母乳育児の知識やケアを人々にとってよりアクセスしやすいものにするために、地元で活動しています。イングリッドさんのストーリーはこちらでお読みいただけます。  
「私は長男の母乳育児で大変苦労しました。そして、息子が7か月の時、他州の小児科医でIBCLCでもある方から助けを得ることができました。それがきっかけで、他のお母さんや赤ちゃんたちの母乳育児がスムーズに行えるよう手助けをしたいと思い、IBCLCになろうと決意しました」

イングリッド・シアハーン、MD、MPH、IBCLC 
世界的な「寄付の日」である#GivingTuesday(ギビングチューズデー)は2020年12月1日です。
 
今年のGivingTuesdayでは、世界中の母乳育児を行う家族とIBCLCたちとともに、IBCLC認定にかかる経済的負担を取り除くための寄付をお願いいたします。  
MILCCのビジョンは、世界中のすべての家族がそれぞれの文化に適したケアをIBCLCから受けられるようになることです。
 
GivingTuesdayに寄付を行い、意欲的な専門家の方々が、奨学金を通じてIBCLC資格を得られるようサポートしましょう
IBCLC試験の結果:
なぜ時間がかかる?
IBCLC試験のために受験者の皆さんはたくさんの時間を費やして準備を行い、試験の結果が出るのを不安ながらも待ち遠しくされていることを、IBLCE®は重々承知しています。しかし、試験結果の最終決定までには時間を要します。これには2つの理由があり、最終的にIBCLCと志願者にメリットをもたらします。
 
IBCLCは真に国際的な認定資格です。世界122カ国に32,500名以上が存在するIBCLCは、世界中で際立つ存在であり、ラクテーションケアのゴールドスタンダードを代表しています。世界で認められた資格であることから、母乳育児を行うたくさんの家族がIBCLCの利用を求めています。全世界共通の専門試験を採点するということは、試験が提供されるすべての地域の言語で採点しなければならないことを意味します。IBCLCの場合、試験は17の言語で行っています。
 
試験の実施が終了すると、試験後分析が始まります。IBCLC試験結果は項目ごとに評価されます。予想外の形で行われた項目があれば、当該分野の専門家(SME)がさらなる評価を行います。このような慎重な採点は時間を要しますが、最終的に最も公平で正確な試験結果をIBCLC受験者に提供します。
 
2020年9月のIBCLC試験を受験された方は、試験結果にアクセスする手順についての情報が年末までに送られます。

IBCLCは真に国際的な認定資格であり、試験結果において公平さと正確さを促進するために、すべての言語で慎重な評価を必要としています。
志願条件123に伴う臨床実習要件を満たすためのテクノロジー使用に関する暫定ガイダンス更新版 20219月まで延長 
新型コロナウイルス感染症のパンデミックが引き続き世界的に影響していることから、IBLCEでは認定資格に伴う臨床実習時間を満たすためのテクノロジー使用の許可を、2021930まで延長することを決定しました。
 
志願条件1、2、および3の初回志願者とその監督者/指導者は、20204月・5月発行、202010月再発行の志願条件1、2、3に伴う臨床実習要件を満たすためのテクノロジー使用に関する暫定ガイダンス更新版にて、テクノロジーを使用した臨床実習時間要件の詳細を確認できます。 
2021年度再認定のリマインダー:
新しい要件について
2021年がもうそこまで来ています。多くの方にとってIBCLCの再認定に向けて集中するときです。
 
IBCLC認定プログラムの定期的な全体の見直しの結果、来年度初めよりIBCLC要件の変更点がいくつかあることをここで再度お知らせします。変更点の概要は下記をご覧ください。
 
再認定を目指すIBCLCには、5年の再認定サイクル期間ごとに次の新しい要件があります。
 
  • ラクテーションコンサルティングの実習250時間(フルタイムまたはパートタイム、ボランティアまたは有給)
  • 基礎的な救命措置教育(例:CPRやNRP)
IBLCEリーダーシップ人事
IBLCEは、IBLCE理事会に新たに3名の活気に満ちたリーダーを選出しました。IBLCEはジェニファー・デイ氏、バイナ・ムハマド氏、そしてクリスティ・ソールズベリー氏を理事会に迎えます。 
ジェニファー・デイ氏(Jennifer Day, IBCLC, CLE, CLS, RLC, BD)は、国際認定ラクテーション・コンサルタント、出産ドゥーラ、Feed the Babes LLCの創設者兼オーナーであり、自宅訪問および診療所で熟練した母乳育児サポートと出産ドゥーラのサービスを提供しています。ジェニファーさんはミシガン州母乳育児ネットワーク(MIBFN)のコミュニティ構築プロジェクトマネージャーも務めており、また、ミシガン州南東部アフリカ系アメリカ人IBCLCの創立メンバーの1人です。 
バイナ・ムハマド氏(Bayyinah Muhammad, BSN, RN, IBCLCは、現場主義の分娩出産専門看護師およびIBCLCとして活動しています。加えて、彼女は10年以上、変化と多様性のある環境でドゥーラとしてサポートを行っています。彼女はまた、米国看護師協会、Association of Women’s Health, Obstetric, and Neonatal Nurses、そして看護学国際名誉学会の一員でもあります。 
クリスティ・ソールズベリー氏(Kristi Salisbury, CDM, CFPP, RD)はIBLCEの一般メンバーであり、医療施設と協力した業務改善のための暫定的なフードサービスの方向性とガイダンスを提供するコンサルタント会社、dk Foodservice Solutions, LCCのオーナーです。彼女は料理ディレクターたちをより力強いリーダーに育てるためのリーダシップセミナーを開発し、発表しています。彼女は引き続き、食事管理者と栄養士のための機会を開発するために、専門家協会で活動しています。
 
プライベートでは、妻であり、母乳育児を行った3人の美しい娘さんたちの母でもあります。
前回のIBLCEブリーフィングで報告した通り、マリン・スカリア氏(Marin Skariah, MSN, FNP-BC, RNC-MNN, C-EFM, 米国コネチカット州IBCLC)は、IBLCE理事長に就任しました。アナベル・マッケンジー氏Annabelle MacKenzie, MA, 英国サフォーク州IBCLC)は理事長エレクトに、前理事長のノーマ・エスコバー氏Norma Escobar, RLC, 米国ノースカロライナ州IBCLC)は理事会相談役となりました。ケリー・バルセアヌ氏Kelly Valceanu, DNP, MA, MSN, CNM, IBCLC)が会計係に選出されました。ロベルト・イスラー氏Roberto Issler, MD, ブラジル・ポルトアレグレ市IBCLC)と、モナ・サクル氏(Mona Sakr, MBBS, Msc, アラブ首長国連邦アジュマーンIBCLC)が上級理事会メンバーに選出されました。特に今は困難な時期ではありますが、これらの方々が重要なリーダーシップの役割を引き受けていただいたことに感謝します。

そして最後に、IBLCE理事2期目を先ごろ完了したクリフトン・ケノンJr氏(Clifton Kenon, Jr., DNP, MSN, RN, IBCLC, RLC)との別れを惜しむとともに、大きな感謝を贈ります。IBLCEは彼の6年間のリーダーシップに大変感謝し、今後の活躍をおい祈りします。
 
IBLCE理事会についての詳細は IBLCEウェブサイトをご覧ください。
倫理的に行動しましょう!IBLCE理事長がIBCLCの職務行動規範についてプレゼンテーション 
今年開催された独立国際ラクテーション・コンサルタント協会(ILCA®)のカンファレンスで、当時のIBLCE理事長であったノーマ・エスコバー氏(Norma Escobar, IBCLC, RLC)が、CPCとも呼ばれているIBCLCの職務行動規範 についてのプレゼンテーションを行い、高い評価を受けました。このプレゼンテーションでは、CPCに伴う手順の更新に焦点を当て、IBCLCの倫理と懲戒手順に関する統計情報が提供されました。
 
プレゼンテーションでは、はじめに様々なタイプの組織間の違いについて焦点が当てられました。ILCAなどの会員組織はメンバーに焦点を当てているのに対し、ラクテーション・コンサルタント資格試験国際評議会(IBLCE)のような認定理事会は、公益、通常は健康と安全、そして健康と安全を促進するために設計された客観的な基準を満たす専門家の認定に焦点を当てています。
 
また、専門家はクライアントまたは患者に対して責任を負うことから、専門職の重要な特徴は職務行動規範であることも指摘されました。IBCLEは大きな責任と信頼の立場にあり、赤ちゃんと母乳育児を行う家族と共に活動しています。職務行動規範に付随する手順は、倫理および懲戒手続きの「道しるべ」であり、すべての利害関係者が事前に何を期待すべきかを知ることができるように公開され、公正でバランスのとれたものとなるように設計されています。職務行動規範に起因する問題は、健康や安全とともに専門従事者たちの生活にも影響を及ぼす可能性があるという事実が強調されました。したがって、そのような倫理的問題を中立的に、慎重に、かつ思慮深く検討することが非常に重要です。
 
プレゼンテーションでは、2010年から2020年の間に94件の倫理上の苦情が提出されたことを指摘し、IBCLCプログラムに関する過去のデータも含まれました。最も一般的な苦情のタイプは、ソーシャルメディアの使用、守秘義務、業務範囲の問題、および他の医療提供者への誹謗中傷に関するものでした。
 
プレゼンテーションでは、倫理的配慮を含めた実践を周知するツールとして、助言的意見の有用性が強調されました。
 
プレゼンテーションでは最後に、倫理的な問題の処理をスピードアップするために、IBLCEがオンラインポータルの使用を導入していることを紹介しました。これは新型コロナウイルスの時代に特に重要です。
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